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【記者コラム】受け入れやすい最終日11R制 記念は9車立てで

 19日決勝の函館記念は古性優作(33=大阪)の優勝で幕を閉じた。昨年MVPの古性の強さを書き並べるまでもないが、中でも準決勝の走りは圧巻だった。

 売り上げは目標額を上回った。ナイター記念の開始当初は昼間に比べて売り上げが低かったこともあり、◯◯協賛などの呼称で年に2回のGⅢ開催の傾向になった。2回目はGⅠ、GⅡの直前か直後でトップは出場できない日程。それでもGⅢを2回開催するメリットは大きかった。

 5月はダービー(4月30~5日)と全プロ記念(25~26日)があり、記念は武雄(11~14日)と函館の2開催。ただし2場所の最終日の出走表は大きく異なった。武雄は1~3Rが5車立て。函館の欠場者数(落車、失格等)が少なかったのはレアケースにしても5車立て3個レースとは!?

 今年は1月のいわき平、2月の静岡をはじめ記念競輪の売り上げ好調が多い。以前も記したようにGⅢ以上が好況であればS級は9車立てに戻る流れになる。グランプリはもちろん、競輪選手養成所の卒業記念レースも9車立てで行う以上、記念はせめて9車立てが筋だ。

 20年以上前はグレードレース(4日制)の最終日は12R制から1Rカットの11R制だった。当時は「ファンが車券購入に持ってくる金は何レース制でも同じ」が前提。1Rカットの理由は「落車、失格、選手の不調など欠場者が数人出る」「補充選手より3走して調子が分かる選手が買いやすいというファンの声」など。最終日11Rの後はレインボー、ブロックセブン、ガールズなどの単発、企画レースを最終日に組み込んでの12R開催にした。

 私は本紙競輪成績表近くの【出来事】(02年からGⅢ以上掲載、01年まで全掲載)で落車、失格、欠場を書き続けている。だから欠場者数の平均も分かるし、最終日の車券購入の面白さも分かる。記念最終日を12R→11R制はファンには受け入れやすいはずだ。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の61歳。慶大卒。87年5月の花月園新人リーグ(59期生)で競輪記者デビュー。鬼脚・井上茂徳の追い込み、怪物・滝沢正光の先行に即、魅了された。以来、現場取材一筋37年。

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